社長さん!!あなた逮捕されますよ!!31 ~雇用契約書について~

今更ですが、外国の方向けの雇用契約書の注意点を書いていきます。

 日本人社員用の雇用契約書を、氏名や住所だけ書き換えて外国人社員に流用することは、実務上大きなリスクを伴います。 入管法に基づく審査基準や、言語の壁による労務トラブルを回避するためには、外国人雇用特有の条項や配慮が必要です。

特に注意すべき3つのポイントについて解説します。

1. 「停止条件付雇用契約」の締結

雇用契約書には、必ず「本契約は、日本国政府による在留資格の許可を条件として効力を生じる」旨の特約(停止条件)を記載する必要があります。

  • 理由: 通常の契約書通りに「〇月〇日入社」と定めてしまった場合、万が一ビザ(在留資格)が不許可となっても、契約上の雇用開始日は到来してしまいます。 結果として、外国人は就労できないにもかかわらず、企業側には給与支払いの義務(休業手当等)や、解雇手続きの負担が発生する法的リスクが生じます。

  • 対策: 停止条件を盛り込むことで、ビザが不許可となった場合は「契約は当初から効力を生じない(無効)」という取り扱いになり、企業側の債務リスクを回避できます。

2. 業務内容の具体性と「在留資格」との整合性

日本人採用で一般的な「総合職」「業務全般」といった包括的な職務記述は、就労ビザの申請においては不適切です。

  • 理由: 就労ビザ(特に「技術・人文知識・国際業務」)は、業務内容に「専門性」があるかどうかが厳格に審査されます。 「現場作業を含む」「一般事務」といった曖昧な記述では、単純労働とみなされ、不許可となる可能性が高まります。また、本人の大学等の専攻と、契約書に記載された業務内容が一致していることも必須条件です。

  • 対策: 「ITエンジニアとしてのシステム開発」「海外取引先との通訳・翻訳業務」など、申請する在留資格の活動範囲に合致するよう、具体的かつ専門的な業務内容を記載してください。

3. 理解できる言語(母国語・英語)での明示

労働基準法等により、労働条件は労働者が理解できる方法で明示することが求められます。

  • 理由: 日本語能力が十分でない外国人に対し、日本語のみの契約書で署名をさせた場合、後に解雇や残業代などの労務トラブルが発生した際、「内容を理解していなかった(合意は無効である)」と主張されるリスクがあります。

  • 対策: 契約書、または労働条件通知書には、必ず本人の母国語または英語の翻訳文を併記してください。その上で、内容を口頭でも説明し、理解したことを確認してから署名を取得することが、コンプライアンスおよびリスク管理の観点から重要です。

【まとめ】契約書はビザ審査の土台となる重要書類

雇用契約書は、入管が審査を行う際に最も基本的かつ重要な書類として扱われます。 日本人用フォーマットの流用は、審査の不許可や、入社後の法的紛争を招く要因となります。

外国人雇用契約書のチェックリスト:

  1. 停止条件: ビザ不許可時に契約を無効とする条項が入っているか。

  2. 業務内容: 在留資格の要件を満たす専門的な職務内容が具体的に記載されているか。

  3. 言語対応: 本人が確実に理解できる言語で作成、または翻訳が添付されているか。

各企業の業務実態や対象となる外国人の職種に合わせ、適切な契約書を作成することが、安全な雇用の第一歩です。

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