社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~49~ 建設分野特定技能:「受入人数枠」の計算ルールと「人工出し(違法派遣)」の禁止
建設分野における特定技能制度では、他分野にはない独自の
「受入人数枠(総量規制)」
が設けられています。
また、建設業界で慣習的に行われている「応援(人工出し)」についても、特定技能外国人で行う場合には厳格な法的制約が存在します。
今回は、申請前に確認すべき「人数の計算式」と、運用の禁止事項である「労働者派遣」について解説します。
1. 建設分野独自の「人数枠」(常勤職員数との比率)
要件の概要:特定技能1号外国人の人数は、自社の「常勤の職員」の総数を超えてはいけません。
建設分野においては、特定技能1号外国人の受入れ人数に上限が設定されています。
計算式は以下の通りです。
つまり、常勤職員が5名であれば、特定技能1号外国人も最大で5名までしか雇用できません。
【重要:技能実習生は「分母」に含まれません】
よくある誤解として、「現在雇用している技能実習生も常勤職員数(分母)に含めることができる」というものがありますが、これは誤りです。
ここで言う「常勤の職員」とは、主に日本人従業員(または永住者等の就労制限のない在留資格者)を指し、技能実習生や特定技能外国人自身はカウントされません。
2. 「常勤役員」を人数枠に含める際の注意点
要件の概要:役員をカウントする場合、常勤であることに加え「一定額以上の報酬」が支払われている必要があります。
「人数枠を増やすために、親族を役員として登記する」というケースが見受けられますが、審査においては実態が厳しく確認されます。
役員を「常勤の職員」としてカウントするためには、以下の要件を満たす必要があります。
-
社会保険への加入: 健康保険・厚生年金保険の被保険者であること。
-
常勤性の実態: 毎日出勤し、業務に従事していること。
-
報酬の支払い: 賃金台帳等により、生活を維持するに足りる一定額以上の役員報酬が支払われていることが確認できること。
単に登記されているだけの非常勤役員や、報酬の実態がない名ばかり役員を人数枠に含めることは、虚偽申請にあたるため認められません。
3. 「応援(人工出し)」は労働者派遣法違反のリスク
要件の概要:特定技能外国人を他社の指揮命令下で働かせることは禁止されています。
建設業界では、現場の繁忙に応じて作業員を融通し合う「応援(人工出し)」が日常的に行われていますが、特定技能外国人においては注意が必要です。
特定技能外国人は、「受入企業(自社)と雇用契約を結び、自社の指揮命令下で業務に従事すること」が条件となっています。
自社の職長が同行せず、外国人作業員のみを他社の現場へ送り込み、他社の指示で働かせる行為は「労働者派遣(または労働者供給)」とみなされます。
建設業務における労働者派遣は法律で禁止されており、これを行った場合、入管法および労働者派遣法違反となります。
4. 違反時のペナルティと元請けの確認義務
要件の概要:違法派遣が発覚した場合、以後5年間は外国人の受入れができなくなります。
「現場でバレなければよい」という考えは通用しません。
特定技能外国人が現場に入場する際、元請業者は国交省のガイドラインに基づき「就労場所」や「従事内容」を確認する義務を負っています。
入場届出書類と実際の指揮命令系統に矛盾(偽装請負等)が発覚した場合、現場からの退場を命じられるだけでなく、受入企業は以下の処分を受ける可能性があります。
-
受入計画の認定取消し
-
建設業法に基づく営業停止処分
-
今後5年間、特定技能外国人および技能実習生の受入れ禁止
まとめ
建設分野で特定技能外国人を適正に受け入れるためには、以下のルールを遵守する必要があります。
-
人数枠の計算: 技能実習生を含まず、日本人(常勤職員)の人数を超えない範囲で計画する。
-
役員のカウント: 実態のない役員や、報酬の低い親族を数合わせに使わない。
-
配置の原則: 自社の責任者(職長等)の下で業務に従事させ、単独での応援出しは行わない。
これらは申請時だけでなく、入国後の巡回指導(監査)においても重点的に確認される項目です。
ご質問は・・・
「こんなこと聞いていいのかな?」と迷っている間に、期限は迫ってきます。
難しいフォーム入力は不要です。
LINEなら、スマホから一言送るだけで大丈夫です。
▼LINEで今すぐ相談する(無料)
▼お電話でのお問い合わせはこちら 03-6326-6602 (受付:平日10時〜18時)
※外出中や面談中は出られないことがありますが、その際は折り返しお電話いたします。
適正な手続きこそが、貴社と外国人社員双方を守る最強の防具となります。
