社長さん!!あなた逮捕されますよ!!19 ~就労資格証明書について~
前回の記事内で、「就労資格証明書」という言葉が出てきました。
今回は「就労資格証明書」について書いていきます。
「社長、いい人が見つかりました! 前の会社でもエンジニアをしていた外国人で、ビザの期限もあと2年残っています。即戦力として、明日からでも現場に入ってもらえますよ」
採用担当者からそんな報告を受けたら、社長は「それは助かる、すぐ手続きを進めてくれ」と仰るでしょう。しかし、ここで行政書士として、一度だけストップをかけさせてください。
実は、この「ビザが残っている経験者の中途採用」こそが、外国人雇用において最も経営リスクが潜んでいる場面なのです。
■なぜ「ビザの残り期間」を信じてはいけないのか?
まず、大前提として知っておいていただきたいことがあります。 外国人が持っている在留カードに記載された期限は、あくまで**「前の会社での仕事内容」**に対して、国が許可を出したものです。
日本の入管法は、非常に細かく「活動内容」を規定しています。 例えば、前職で「ITエンジニア」としてビザを取っていた人が、御社で「CADオペレーター」や「通訳兼事務」として働く場合。社長の感覚では「同じような専門職」に見えても、入管の基準では「それはビザの範囲外だ」と判断されるリスクが常に付きまといます。
もし、この判断を間違えたまま雇用を継続するとどうなるか。 一番怖いのは、2年後の「ビザ更新」のタイミングです。更新申請を出した際に、入管から**「この2年間、あなたは許可された内容と違う仕事をしていたので、更新は認められません」**と突きつけられるのです。
その瞬間、会社は貴重な戦力を失うだけでなく、意図せずして「不法就労」をさせていたという重い事実を背負うことになります。これは、真面目に経営されている社長にとって、最も避けたい事態のはずです。
■社長の不安を一掃する「就労資格証明書」という切り札
この「後出しジャンケン」のようなリスクを未然に防ぎ、社長が枕を高くして寝られるようにするための制度があります。それが、**「就労資格証明書(しゅうろうしかくしょうめいしょ)」**の取得です。
これは一言で言うと、「新しい会社(御社)での仕事内容は、今のビザの範囲内ですよ」と、入管が事前に正式な「お墨付き」をくれる証明書のことです。
この証明書を取っておくことには、3つの大きなメリットがあります。
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「次回のビザ更新」が事実上のスルーパスになる 転職したタイミングで、すでに入管の審査を受けて「問題なし」と認められているため、数年後の更新手続きが驚くほどスムーズになります。
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「不法就労」のリスクを完全に封じ込める 万が一、入管の調査などが入ったとしても、この証明書を見せれば「国が認めた適正な雇用である」と堂々と主張できます。これは会社を守る最強の盾になります。
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社員本人のパフォーマンスが上がる 「自分のビザは今の仕事で大丈夫なのだろうか?」という不安を抱えたまま働くのと、国から認められて安心して働くのとでは、社員のモチベーションに雲泥の差が出ます。
■「保険料」としては安すぎるくらいです
この手続きは法律上の義務ではありません。しかし、私は顧問先の社長には必ず「中途採用の際は、必ずこの証明書を取りましょう」と進言しています。
手数料(印紙代)はわずか1,200円程度。この少額の「保険料」と、少しの手間をかけるだけで、数年後の「不許可」という経営リスクを完全に消し去ることができるのです。
「前の会社でもやっていたから大丈夫」という思い込みは捨てましょう。 新しい環境で、新しいスタートを切る彼らが、御社の正真正銘の戦力として長く活躍し続けられるように。まずは、その仕事内容が今のビザで本当に正しいのか、私と一緒に「お墨付き」を取りに行きませんか?
【まとめ:覚えておくべき3項目】
「経験者の中途採用だから安心」という思い込みが、会社の経営リスクを招きます。以下の3点を、御社の採用ルールのチェックリストに加えてください。
1. 在留カードの「期限」だけでは不十分
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外国人本人が持っているビザの期限は、あくまで「前の会社」での活動に対して許可されたものです。
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会社が変われば、たとえ同じ職種でも「今のビザで働けるか」を再審査する必要があると考えてください。
2. 「就労資格証明書」は経営を守る最強の保険
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新しい仕事内容が入管の基準に合致しているか、事前に「お墨付き」をもらう手続きです。
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「数年後の更新時に不許可になる」という最悪のシナリオを、1,200円程度の手数料で回避できます。
3. 「入社前の確認」が行政書士の使い所
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雇用契約を結んでから「実はビザが下りない内容だった」と判明しては手遅れです。
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「この仕事内容で今のビザのままいけるか?」。履歴書を見た段階で、まずは一度ご相談ください。
ご質問は・・・
「こんなこと聞いていいのかな?」と迷っている間に、期限は迫ってきます。
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