社長さん!!あなた逮捕されますよ!!43 ~「なんでアイツらだけ!」日本人社員が激怒する組織崩壊の危機と、正しい「同一労働同一賃金」の正解~
「やっと特定技能の外国人が来てくれた! これで現場も回るぞ!」
そう思って安心している社長。
足元を見てください。現場の日本人社員たちの目が、笑っていませんよ。
「なんで言葉も片言の外国人が、俺たちより給料が高いんだ?」
「空港への送迎? 家電付きの寮? なんでアイツらだけそんなに優遇されるんだ!」
この「不公平感」を放置すると、会社は内側から壊れます。
特定技能の導入で一番怖いのは、実は入管法違反よりも、「日本人社員のモチベーション崩壊(一斉退職)」です。
今回は、法律が求める「日本人と同等以上の報酬」の真の意味と、日本人社員を納得させるための「逆差別」の境界線について解説します。
1. 「新入社員」ではありません。「経験者」です
現場で最もトラブルになるのが、「給与の逆転現象」です。
社長としては、入管法を守るために給与を設定しただけかもしれません。
しかし、何も知らない日本人社員(特に若手)からすれば、「日本語もろくにできない外国人が、自分より高い給与をもらっている」事実は受け入れがたいものです。
ここで社長が説明すべきロジックは一つです。
「彼らは新入社員ではない。3年の実務経験者(中途採用)だ」
特定技能(特に技能実習2号修了者)は、法律上、その分野で「3年程度の実務経験を有する者」として扱われます。
したがって、給与の比較対象は「日本の大卒新入社員(未経験)」ではなく、「勤続3年目の日本人社員」でなければなりません。
「彼らは即戦力としてスカウトした経験者だから、初任給ではないんだ」
この説明を最初に全体にしておかないと、現場の不満は爆発します。
2. 「家賃も送迎も会社持ち?」それは「えこひいき」ではありません
次に揉めるのが、手厚い支援(空港送迎、通訳、役所同行など)です。
「俺たちは自分で部屋を借りて、自分で役所に行ったぞ。ズルいじゃないか」という声です。
これに対する答えも明確です。
「これは福利厚生(サービス)ではなく、法的義務(コスト)だ」
特定技能制度では、事前ガイダンスや送迎にかかる費用を「本人に負担させること(給与天引き)」は禁止されています。
会社が払いたくて払っているのではなく、「そうしないとビザが取り消されるから(会社を守るために)払っている経費」なのです。
「これは彼らのポケットマネーが増えているわけではない。工場の機械のメンテナンス費と同じ、採用に必要な『維持費』なんだ」
と、日本人社員に理解を求める必要があります。
3. 逆に「外国人だから」で賞与カットは違法!
一方で、社長がやってはいけないのが、
「支援に金がかかるから、その分こいつらのボーナスは無しでいいだろう」
という調整です。
これは明確な差別(入管法違反・労基法違反)です。
-
基本給は高いが、賞与はゼロ。
-
日本人にはある「家族手当」や「皆勤手当」を、外国人には出さない。
これらに合理的な理由(「賞与は入社1年後から」という規定がある等)がない限り、「外国人であることを理由とする不当な差別的取扱い」として、入管から基準不適合の認定を受けます。
4. 社内で孤立させない。「交流」は会社の義務です
最後に、「仕事だけさせればいい」という放置も許されません。
運用要領には、「日本人との交流促進に係る支援」が義務として明記されています。
-
地域の祭りや自治会への参加補助
-
社内イベント(歓迎会など)の開催
これらをサボると、外国人は地域や社内で孤立し、ホームシックにかかって失踪するリスクが高まります。
また、日本人社員にとっても「何を考えているか分からない不気味な集団」となり、溝が深まるばかりです。
まとめ:【対比リスト】OKな格差とNGな差別
最後に、社長が頭を整理するためのリストを提示します。
これを基準に、給与規定と日本人への説明を見直してください。
| 項目 | OKな格差(合理的な理由あり) | NGな差別(違法・不適切) |
| 基本給 |
経験年数や責任の重さに応じた差
(例:経験3年の外国人が、日本人の未経験者より高いのは正当) |
「外国人だから」という理由だけで、同じ仕事の日本人より安くする |
| 賞与・手当 | 成果や勤怠に基づく公正な査定による差 | 日本人には全員出す手当を、外国人だけ一律カットする |
| 支援費用 | 送迎代や通訳費など、「法的義務」として会社が負担する | 日本人の家賃補助はないのに、合理的な理由なく外国人の家賃だけ全額会社が持つ(※社宅規定が必要) |
| 教育 | 日本語教育など、業務に必要な能力開発を行う | 日本人には研修を受けさせるが、外国人には「どうせ辞めるから」と教育しない |
特定技能外国人の受入れは、単なる「人手不足の穴埋め」ではありません。
「異なる文化背景を持つプロフェッショナル」をチームに迎えるということです。
「日本人社員への説明」をサボっていませんか?
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