社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~46~ 「来月から現場投入」は100%無理!絶望の二段階審査とタイムライン
今回から特定技能分野別の説明を解説していきます。
まずは建設分野からです。
建設分野は他の特定技能の分野に比べてかなり複雑です。
ですので、今回から数回に分けて解説していきます。
上でも書きましたが、建設分野における特定技能外国人の受入れは、他分野(外食、介護等)と比較して、手続きが非常に複雑かつ厳格に設計されています。
「人手が不足しているため、すぐに現場へ投入したい」
というご相談をいただきますが、制度上、申請準備から就労開始までには一定の期間を要します。
申請中に就労させることは、入管法および建設業法上の法令違反となります。
今回は、建設分野特有の「二段階審査」の構造と、就労開始までに必要となる標準的な期間について解説します。
1. 建設分野独自の「二段階審査」構造について
建設分野の特定技能申請において最大の特徴は、出入国在留管理庁(入管)へのビザ申請の前に、国土交通省による計画認定が必要となる点です。
【審査の順序】
-
国土交通省: 「建設特定技能受入計画」の審査・認定
-
入管: 在留資格(ビザ)の審査・許可
実務上、国交省への計画申請後に、認定を待たずに入管への在留資格申請を行うことは可能です。
しかし、入管での許可処分には「国交省が発行した認定証の写し」の提出が必須となります。
したがって、国交省の認定が下りるまでは、入管の手続きも完了しません。結果として、国交省と入管、双方の審査期間を考慮したスケジュール管理が必要となります。
なお、計画認定を受けずに就労させた場合は、不法就労助長罪等の対象となるため注意が必要です。
2. 申請の前提条件(JAC加入とCCUS登録)
国交省への計画申請を行うためには、以下の2つの前提条件を満たしている必要があります。
① JAC(建設技能人材機構)への加入
特定技能外国人の受入れを行う建設企業は、JACへの加入および受入負担金の納付が義務付けられています。 所属する建設業者団体がJACの正会員である場合はその団体を通じて、そうでない場合はJACへ直接「賛助会員」として加入手続きを行います。
② CCUS(建設キャリアアップシステム)の登録
受入企業(事業者登録)および特定技能外国人本人(技能者登録)の登録が必要です。
-
国内に在留する外国人を採用する場合: 申請時に技能者IDの登録が完了している必要があります。ID発行には通常1ヶ月〜2ヶ月程度を要するため、早めの手続きが必要です。
-
海外から呼び寄せる場合(新規入国): 申請時の技能者ID登録は不要です。入国後、速やかに登録を行うことが求められます。
3. 就労開始までの標準的なタイムライン
準備開始から就労開始までにかかる標準的な期間は以下の通りです。
【STEP 1:事前準備(約1〜2ヶ月)】
-
雇用契約の締結
-
事前ガイダンスの実施
-
JAC加入手続き
-
CCUS登録(※国内採用の場合)
【STEP 2:国土交通省の審査(約1.5〜2ヶ月)】
-
建設特定技能受入計画の申請から認定まで
-
補正等がある場合はさらに期間を要します。
【STEP 3:入管の審査(約1〜3ヶ月)】
-
在留資格認定証明書交付申請(または変更許可申請)
-
※国交省の認定証が発行され次第、追完します。
上記を合計すると、最短でも4ヶ月、通常で半年程度の期間を見込む必要があります。 「来月から就労可能」といった短期的なスケジュールでの受入れは、制度上困難です。
4. 運用上の留意事項(法令遵守)
建設分野の特定技能運用においては、以下の法令遵守が厳格に求められます。
-
月給制の採用 建設分野の特定技能外国人の賃金形態は、安定的な生計を維持するため「月給制」であることが認定の要件です。日給制や日給月給制は認められません。
-
休業手当の支払い 会社都合や天候不良により現場が稼働しない場合であっても、労働基準法に基づき、平均賃金の60%以上の休業手当を支払う必要があります。欠勤控除として給与を支払わないことは認められません。
-
現場入場届出書の提出 特定技能外国人を現場に従事させる際は、元請業者へ「現場入場届出書」を提出する必要があります。就労管理の透明性が求められており、適正な届出を行わずに就労させることはできません。
まとめ
建設分野における特定技能制度は、他分野とは異なる審査構造と要件が設けられています。 適正な受入れを行うためには、十分な準備期間を確保し、計画的に手続きを進めることが重要です。
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