社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~54~ 「同じ工場だから」は通用しない。食品製造ラインの混在が招く、不法就労助長罪。
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。
「同じ工場の中だから、どのラインに入れても問題ない」「今日は注文が少ないから、あっちのラインを手伝わせよう」
——その現場判断が、不法就労助長罪を招きます。
「飲食料品製造業」なら何でもOKというわけではありません。
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「飲食料品」なら何でも良いわけではない
特定技能(飲食料品製造業)が従事できるのは、法で定められた特定の産業分野に限られます。酒類、医薬品、一部の清涼飲料水の製造ラインは対象外です。「同じ工場にあるから」は理由になりません。
さらに注意が必要なのが「選別・包装」の罠です。原料をただ選別する、梱包するだけの作業は「製造・加工」とみなされず、これに専従させることは認められません。
対象外ラインに特定技能外国人を配置した瞬間、それは在留資格の範囲を超えた活動になります。
現場の「効率」が「不法就労助長」に変わる時
社長、特定技能外国人は「何でも屋」ではありません。許可された分野以外のラインに専ら従事させる行為は、不法就労をさせたものとみなされます。罪名は不法就労助長罪(入管法第73条の2)です。
「今日は惣菜の注文が少ないから」という現場の判断が、経営者であるあなたを刑事罰の対象へと引きずり込みます。現場に任せていたでは済みません。指揮命令系統の最終責任者は社長、あなたです。
▷ 関連記事:Vol.53 他社でのバイトを「黙認」した罪。二重就職が招く不法就労助長と、5年間の排除。
「5年間」の受入れ停止という死判決
業務範囲外の就労が発覚した場合、罰金だけでは済みません。「不正又は著しく不当な行為」による欠格事由に該当すれば、処分から5年間、一切の特定技能外国人を受け入れることができなくなります。
工場全体の労働力を特定技能に頼っている場合、この5年間の空白は事実上の廃業を意味します。
▷ 関連記事:Vol.57 登録支援機関への「丸投げ」が招く監督責任。経営者が負うべき、最終的な法的義務。
「うちの工場は大丈夫」——その根拠を、今すぐ確認してください
正直に聞きます。自社工場内に特定技能(飲食料品製造業)の対象外となるラインが混在していませんか。現場の判断で、特定技能外国人が一時的であれ対象外ラインの作業に従事する慣習が定着していませんか。
「現場が勝手にやった」という言い訳は通用しません。配置の法的適合性を、経営者が最終責任を持って確認してください。
【まとめ】食品製造ラインで社長が覚えておくべきこと
- 「飲食料品」なら何でもOKではない。酒類・医薬品・一部飲料は対象外
- 現場の効率優先で対象外ラインに配置した瞬間、不法就労助長罪が成立する
- 発覚すれば5年間の受け入れ停止。工場経営が根底から崩壊する
【もし不許可になっても、諦める前に「再構成」を】
ビザが下りない理由の多くは、書類の「説明不足」や「矛盾」にあります。不許可通知から「入管の本音」を読み解き、ロジックを組み直せば、再申請での許可は十分に可能です。
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