はぶ行政書士事務所の羽生です。
2026年4月13日、特定技能(外食業)の受け入れ枠が一時停止されました。
「ようやく申請しようとしていたのに」「今いる子の更新はどうなる」
——その焦りの中で、今まさに地雷が埋まっています。
入管も警察も知っています。こういう混乱期ほど、違法な「その場しのぎ」が急増することを。だから今が、いちばん目を光らせている時期でもあります。
Contents
地雷① 「留学生にもっとシフト入ってもらえばいいか」——それ、一発アウトです
「特定技能で採れないなら、今いる留学生にもっと入ってもらえばいい」
気持ちはわかります。でも、これは善意の社長が最も踏みやすい地雷です。
留学生が働けるのは週28時間以内(長期休暇期間を除く)。これは「目安」ではなく、法律で定められた上限です。社長が「助かるから」と組んだシフトでも、タイムカードの数字が週28時間を超えていれば、雇用した社長が不法就労助長罪(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)に問われます。
「知らなかった」は通りません。雇用主には在留資格の内容を確認する義務があります。
地雷② 「技人国や技能ビザで呼んで、繁忙期だけホールに出せばいい」——それも完全にアウトです
「外食業が止まったなら、別のビザで入れて、繁忙期だけ手伝わせればいい」
これも増えそうで、本当に心配しています。
技人国ビザは大学等で習得した専門知識を活かす業務のためのもの。技能ビザは外国特有の料理の熟練調理師のためのものです。居酒屋のホール、配膳、洗い場——これらをやらせた時点で「資格外活動」、つまり法律違反です。
さらに危険なのは、「書類さえ整えれば通る」という発想です。
実態と異なる申請は虚偽申請です。発覚すれば、外国人本人は強制送還、企業側は受け入れ停止+刑事罰。「書類は合っていた」では、絶対に逃げられません。
▷ 関連記事:Vol.58 虚偽申請の代償。書類の「書き換え」と「黙認」が招く、刑事罰と5年間の受け入れ停止。
地雷③ 「社長、今すぐ働ける外国人を紹介しますよ」——枠が閉まった直後、必ず現れます
背に腹は代えられない——その気持ちに付け込んでくるのが、悪質なブローカーです。
枠が止まった直後は特に要注意です。「すぐ働ける」と言って紹介された外国人の在留カードが偽造だった、他人名義のカードだった——そういうケースは今も後を絶ちません。
「騙された」では済みません。雇用主には在留カードを確認する義務があり、確認が不十分だったとして不法就労助長罪が適用されます。
▷ 関連記事:Vol.52 デリバリー専従という地雷。配達員と化した特定技能外国人が招く不法就労助長。
枠の再開見通しは、専門家の私にも正直読めない。だからこそ「焦らず動ける準備」が唯一の正解
ここから先は、正直にお話しします。
外食業の技能測定試験は今後の日程がすでに組まれています。また、今回の上限到達を受けて、外食産業界が政府に働きかける動きが出てくる可能性もあると、私は見ています。
ただ——今の政府が外国人政策について何をやりだすか、専門家の私にも正直読めません。
根拠のない希望はお伝えできない。でも、何が起きてもすぐ動ける準備をしておくことは、今すぐできます。
【まとめ】枠が閉まった今、社長が覚えておくべきこと
- 留学生のシフトを増やすな。週28時間を超えた瞬間、善意でも逮捕されます。
- ビザの種類で業務を変えるな。技人国・技能ビザで外食業務をやらせるのは虚偽申請です。
- 「すぐ働ける子」を紹介してくる業者を信じるな。騙されたでは済みません。
枠が閉まっても、やってはいけないことは変わりません。焦れば焦るほど、地雷を踏みます。
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