社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~55~ 依然として繰り返される「最大の勘違い」。日本人との賃金格差が招く、受入れ資格の剥奪。
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。
「外国人なんだから、まずは最低賃金からスタートさせるのが妥当だ」「日本人と同じ給料を払うのは、現場のバランスを欠く」
——その「相場観」が、入管法の前では重大な不正行為とみなされます。
その感情論が、5年間の受け入れ停止を招きます。
Contents
「同等報酬」という言葉の真意を履き違えていないか
「最低賃金さえクリアしていれば問題ない」と思っていませんか。特定技能における報酬基準の起点は最低賃金ではありません。比較対象はあくまで「貴社で同じ業務に従事する日本人労働者」です。
特に重大なのが、技能実習2号または3号を良好に修了して特定技能へ移行した外国人の扱いです。彼らは3年から5年の経験を積んだ「経験者」です。これを社内の日本人新卒者や未経験のアルバイトと同列に扱うことは、合理的な理由のない不当な格差と判定されます。
入管の審査では、対象の外国人と技能レベルや職務内容が近い日本人の賃金台帳が比較されます。
「手当」の除外と「過当な控除」に潜む脱法性
基本給の額面を形式的に日本人と合わせたとしても、実質的な手取り額で差をつける手法は、より悪質な違反として扱われます。
日本人従業員に支給されている住宅手当、家族手当、皆勤手当、役職手当——これらを「外国人だから」「寮に入っているから」といった理由で支給対象から外すことは、明白な差別的取扱いです。
さらに注意が必要なのが控除項目です。社宅の家賃や光熱費を外国人からのみ市場価格を上回る金額で徴収し、実質的な人件費の回収を行っているケースが散見されます。入管および労働基準監督署は、就業規則・賃金規定・日本人全員分の振込実績を詳細に照合します。「外国人枠」という独自の給与体系が存在する時点で、摘発は時間の問題です。
「5年間の追放」という、経営への壊滅的な打撃
賃金差別は、特定技能制度において最も厳格に処分される対象の一つです。賃金に関する不正が発覚し、是正勧告に従わない、あるいは組織的な隠蔽が認められた場合、貴社は欠格事由に該当します。
処分から5年間、一切の特定技能外国人を受け入れることができなくなります。現在雇用している外国人の在留更新も認められなくなる可能性が高く、数年かけて築き上げた外国人労働力のラインが一瞬にして崩壊します。
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「外国人=低コスト」という意識を、今すぐ捨ててください
正直に聞きます。技能実習からの移行組を、その経験年数に見合った賃金で雇用していますか。手当を含めた総額で、日本人との不合理な格差はありませんか。寮費や光熱費の控除額は実費に基づいた適正な範囲に収まっていますか。
「外国人=低コスト」という古い経営感覚を持ち続けることが、5年間の受け入れ停止という最悪の結末を招きます。
【まとめ】賃金設定で社長が覚えておくべきこと
- 比較対象は最低賃金ではなく「同じ業務に従事する日本人」である
- 手当の除外・過当な控除は基本給を合わせても意味がない
- 賃金差別が発覚すれば5年間の受け入れ停止。外国人雇用ラインが全滅する
【もし不許可になっても、諦める前に「再構成」を】
ビザが下りない理由の多くは、書類の「説明不足」や「矛盾」にあります。不許可通知から「入管の本音」を読み解き、ロジックを組み直せば、再申請での許可は十分に可能です。
世田谷で10年、数々の難案件を扱ってきた羽生が、現在の状況を整理し、次の一手をアドバイスします。
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