社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~60~ 特定技能・外食業が止まった。焦った社長が踏む「3つの地雷」

はぶ行政書士事務所の羽生です。

2026年3月27日、ものすごいニュースが飛び込んできました。

特定技能(外食業)の受け入れ枠が、4月13日をもって一時停止。

「ようやく申請しようと思っていたのに」

「今いる子の更新はどうなる」

——そんな声が今、あちこちから聞こえてきます。

わかります。本当に、タイミングが最悪です。

 ただ、私が今一番心配しているのは制度のことではありません。

「枠が閉まった直後」に、焦った社長が踏みがちな地雷のことです。

 入管も警察も知っています。こういう混乱期に、違法な「その場しのぎ」が急増することを。だから今が、いちばん目を光らせている時期でもあります。


地雷① 留学生のシフトを「こっそり」増やす

「特定技能で正社員が採れないなら、今いる留学生にもっと入ってもらえばいい」

気持ちはわかります。でも、これは一発アウトです。

 留学生が働けるのは週28時間以内(長期休暇期間を除く)。これは「目安」ではなく、法律で決まった上限です。店長が善意でシフトを組んでも、タイムカードの数字が週28時間を超えていれば、雇った社長が不法就労助長罪(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)に問われます。

「知らなかった」は通りません。雇用主には確認義務があります。


地雷② 「外食業ビザがないなら、技人国で呼べばいい」

「事務職(技人国)や調理師(技能)のビザで入国させて、繁忙期はホールも手伝わせればいい」

これも完全にアウトです。でも増えそうです、、、

 技人国ビザは、大学等で学んだ専門知識を活かす業務のためのもの。技能ビザは、外国特有の料理の熟練調理師のためのものです。居酒屋のホール、配膳、洗い場——これらをやらせた時点で「資格外活動」、つまり法律違反です。

 さらに悪いのは、

「書類だけ整えれば通る」

という発想です。

 実態と異なる申請は虚偽申請。発覚すれば外国人本人は強制送還、企業は受け入れ停止+刑事罰です。

▷ 関連記事:書類の書き換えが招く刑事罰と5年間の受入れ停止


地雷③ 「すぐ働ける子がいます」というブローカーを信じる

 枠が閉まった直後、必ず現れます。

「社長、今すぐ働ける外国人を紹介しますよ」

という業者が。

 背に腹は代えられない——その気持ちに付け込んでくるのが、悪質なブローカーです。紹介された外国人の在留カードが偽造だった、他人のカードだった、というケースは今も後を絶ちません。

「騙された」では済みません。雇用主には在留カードを確認する義務があり、確認が不十分だったとして不法就労助長罪が適用されます

▷ 関連記事:偽造在留カードを見抜けなかった場合の罰則[Vol.49へのリンク]


枠が閉まった今、社長はどうすればいいのか。

 ここからは私の憶測ですが、外食業の技能測定試験はすでに今後の日程が組まれています。それ以外にも多大な影響がでると思われます。

 さらに憶測、というより願望に近い話をすると——今回の上限到達を受けて、外食産業界が政府に強く働きかける可能性があるのではないかと。。。

 そうなれば、何らかの対応策が講じられるかもしれません。

 ただ正直に言えば、今の政府は外国人政策について何をやりだすか、専門家の私にも読めません。

 だからこそ言えることは一つ。

何が起きてもすぐ動ける準備をしておくことが、今できる最善です。

 具体的な答えになっておらず、申し訳ございません。

 ただ、こういう不確実な時期に根拠のない希望をお伝えするよりも、正直にお話しする方が誠実だと思っています。

「今の状況を一度整理したい」「再開した瞬間に動ける体制を作っておきたい」という社長は、ぜひご相談ください。

【まとめ】枠が閉まった今、社長が覚えておくべき3つのこと

  1. 留学生のシフトを増やすな。 週28時間を超えた瞬間、善意でも逮捕されます。
  2. ビザの種類で業務を変えるな。 技人国・技能ビザで外食業務をやらせるのは虚偽申請です。
  3. 「すぐ働ける子」を紹介してくる業者を信じるな。 騙されたでは済みません。

枠が閉まっても、やってはいけないことは変わりません。 焦れば焦るほど、地雷を踏みます。

まずは一度、冷静に当事務所へご相談ください。