社長さん!!あなた逮捕されますよ!!vol63 ~【経営者必見】日本人をクビにして外国人を雇う?「雇用維持」の落とし穴で特定技能5年間出禁の恐怖~

社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。

「給料の高い日本人に辞めてもらって、若い外国人に入れ替えれば人件費が下がる」

——その発想、特定技能の世界では即アウトです。

日本人を事業主都合で辞めさせてから外国人を雇うという行為は、5年間の受け入れ停止を招く欠格事由に直結します。知らなかったでは済まされません。

特定技能は「日本人の雇用を守る」ことが制度の大前提である

「合意の上で辞めてもらった」が「退職勧奨」と認定される落とし穴

虚偽申告は必ずバレる。発覚すれば5年間、外国人受け入れが一切できなくなる

「辞めさせ方」の透明性こそが、外国人雇用を続けるための経営基盤

【この記事の重要ポイント】

特定技能は「日本人の雇用を守る」ことが制度の大前提である

特定技能制度は、国内での人材確保が困難な分野に限って外国人の就労を認める制度です。制度の根本にある考え方は明確で、日本人労働者の雇用を外国人に置き換えることは認めていません。

特定技能基準省令では、雇用契約の締結日前1年以内、または締結日以後に、同種の業務に従事していた労働者を「非自発的離職」させていないことが受け入れ要件として定められています。これに違反した場合は欠格事由に該当し、申請は不許可となります。

「非自発的離職」に該当するのは、経営不振等による事業主都合の解雇、会社からの退職勧奨(いわゆる「肩たたき」)による退職、労働条件の著しい不利益変更を原因とする退職などです。一方、本人からの自己都合退職、定年退職、懲戒解雇、有期契約の期間満了は該当しません。

「人件費を下げたい」という経営判断自体は理解できます。ただし、そのコスト削減を日本人を辞めさせることで実現しようとした瞬間、特定技能の受け入れ資格を失います。

「合意の上で辞めてもらった」が「退職勧奨」と認定される落とし穴

現場で非常に多いパターンが、「こちらから辞めてくれとは言っていない。話し合いの結果、本人が納得して辞めた」というケースです。

しかし経営者がどう認識していても、離職票や雇用保険の喪失手続きで「事業主都合」と処理されていれば、入管の審査では「非自発的離職」と判断されます。また、そうした処理がなくても、労働局から実質的な退職勧奨と認定される場合もあります。書類上のわずかな齟齬が、特定技能受け入れの道を完全に絶つことになります。

「辞めてもらう必要がある」と判断した場面では、離職理由の処理について社労士などの専門家に事前に相談してください。後から取り返しがつきません。

また、キャリアアップ助成金の「6か月以内の事業主都合離職」という基準と混同する方がいますが、特定技能の基準は「契約締結日前1年以内」です。「6か月経過したから問題ない」という認識は通用しません。

▷ 関連記事:Vol.55 日本人との賃金格差が招く、受入れ資格の剥奪。

虚偽申告は必ずバレる。発覚すれば5年間、外国人受け入れが一切できなくなる

「事業主都合で辞めさせたことは黙っていればバレないのでは」——この発想が最も危険です。

入管への申請時、企業は過去1年間の離職状況(自発的・非自発的の別)を記載した誓約書等を提出する必要があります。事実を隠して「離職者はいない」と虚偽申告した場合、「不正又は著しく不当な行為」とみなされます。

現在は入管、労働基準監督署、ハローワークなど関係行政機関の間で情報共有が行われています。助成金や雇用保険の手続きで「事業主都合離職」として記録が残っていれば、後日の入管審査で照合され、虚偽が発覚します。

発覚した場合のペナルティは重大です。向こう5年間、特定技能も技能実習も、外国人材の受け入れが一切できなくなります。さらに現在雇用中の特定技能外国人や技能実習生の在留資格更新も認められず、貴重な人材を全員手放すことになります。外国人材に依存した事業にとって、これは実質的な事業停止を意味します。

▷ 関連記事:Vol.58 虚偽申請の代償。書類の「書き換え」と「黙認」が招く、刑事罰と5年間の受け入れ停止。

「辞めさせ方」の透明性こそが、外国人雇用を続けるための経営基盤

正直に聞きます。この1年間で貴社を退職した従業員について、離職票の離職理由と実態は完全に一致していますか。「辞めてもらった」のに自己都合として処理していませんか。別事業所・別支店での事業主都合離職を見落としていませんか。

欠格事由は法人単位で判断されます。別の施設であっても、同じ法人内で同職種の事業主都合離職が発生していれば、法人全体が要件を満たさないと判断される可能性があります。

特定技能外国人の受け入れは、単なるビザ申請ではありません。法人の労務管理の健全性そのものが問われる手続きです。「誰をどう辞めさせたか」の透明性こそが、外国人雇用を長期的に続けるための唯一の経営基盤です。

【まとめ】雇用維持で社長が覚えておくべきこと

  • 契約締結の前1年以内・締結後の「非自発的離職」は欠格事由。助成金の「6か月」基準とは別物
  • 「円満退職」のつもりでも、離職票が事業主都合なら非自発的離職と判断される
  • 虚偽申告は必ずバレる。発覚すれば5年間、特定技能も技能実習も外国人受け入れが一切できなくなる

 

 

【リスクを放置していませんか?対応は早いほど選択肢が残ります】

この記事を読んで「ひょっとして、うちも…」と感じた方へ。
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外国人雇用のルールは複雑で、気づかないうちに違反状態になっているケースも少なくありません。知らなかったでは済まされないのが、法律の怖いところです。

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