社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~53~ 「社長さん!!あなた逮捕されますよ!!」Vol.54 他社でのバイトを「黙認」した罪。二重就職が招く不法就労助長と、5年間の排除。
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。
「給料が足りないから、夜だけ別の店で働きたい」——そう訴える特定技能外国人の副業を、「内緒ならいいよ」と許可していませんか。あるいは、見て見ぬふりをしていませんか。
その「親切心」が、会社を5年間止める引き金になります。
「二重就職」は100%禁止である
特定技能外国人は、届け出た一つの所属機関に専従することが在留の条件です。同時に2つ以上の会社と雇用契約を締結することは、一律に認められません。原則として週5日以上、かつ年間217日以上の勤務が義務付けられています。
これ以外の時間で他社のアルバイトを行うことは、その時点で在留資格外活動となり、不法就労に該当します。「休みの日は自由だから」という理屈は通りません。
「知らなかった」では済まされない黙認の罪
「本人が勝手にやったこと」という弁明は、実務上、通用しません。外国人が不法就労(資格外活動)をしていることを知りながら、あるいは注意を怠って就労を継続させた場合、受け入れ企業の社長は「不法就労を助けた」とみなされます。罪名は不法就労助長罪(入管法第73条の2)です。
「夜の時間は自由だから」という理屈は、不法就労を「助長」したという事実の前では無力です。
▷ 関連記事:Vol.52 デリバリー専従という地雷。配達員と化した特定技能外国人が招く不法就労助長。
「5年間」の受入れ禁止という宣告
二重就職(不法就労)が発覚した場合、ペナルティを受けるのは本人だけではありません。「不正又は著しく不当な行為」による欠格事由に該当すれば、処分から5年間、一切の特定技能外国人を受け入れることができなくなります。
一人の副業を黙認した結果、社内の特定技能ラインが全滅し、経営計画が白紙になる。これが法運用の現実です。
▷ 関連記事:Vol.58 虚偽申請の代償。書類の「書き換え」と「黙認」が招く、刑事罰と5年間の受け入れ停止。
「善意の黙認」が会社を滅ぼす。今すぐ確認してください
正直に聞きます。「副業禁止」を本人が理解できる言語の書面で明確に合意させていますか。登録支援機関の面談等を通じ、不自然な疲弊や深夜・休日の不審な外出がないか把握していますか。
経済的な苦境を理由とした副業の黙認は、会社を法的に破滅させる「毒」です。副業が発覚した際、本人の強制退去だけでなく、会社側も5年間の受け入れ停止という壊滅的な打撃を受けます。このことを本人にも伝えておくことが、共倒れを防ぐ唯一の手段です。
【まとめ】副業黙認で社長が覚えておくべきこと
- 特定技能外国人の二重就職は100%禁止。休日のアルバイトも不法就労になる
- 知らなかった・黙認していたでは済まない。不法就労助長罪が成立する
- 一人の副業を見逃した結果、5年間の受け入れ停止で経営計画が白紙になる
【もし不許可になっても、諦める前に「再構成」を】
ビザが下りない理由の多くは、書類の「説明不足」や「矛盾」にあります。不許可通知から「入管の本音」を読み解き、ロジックを組み直せば、再申請での許可は十分に可能です。
世田谷で10年、数々の難案件を扱ってきた羽生が、現在の状況を整理し、次の一手をアドバイスします。
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