社長さん!!あなた逮捕されますよ!!~57~ 登録支援機関への「丸投げ」が招く監督責任。経営者が負うべき、最終的な法的義務。
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。
「支援は全部、登録支援機関に任せているから大丈夫」「専門家に金を払っているんだから、何かあっても彼らの責任だろう」
——その認識が、会社を5年間止めます。
支援を外注しても、法的責任は1ミリも軽くなりません。
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支援の実施主体はあくまで「受入れ企業」である
制度上、特定技能外国人を支援する義務を負っているのは登録支援機関ではなく、雇用主である「特定技能所属機関(貴社)」です。登録支援機関はあくまでその業務を「受託」しているに過ぎません。
委託先が義務的支援(事前ガイダンス、生活オリエンテーション、定期的な面談等)を怠った場合、入管法上、責任を問われるのは委託した貴社です。「支援機関がやっていると思っていた」という釈明は、行政調査において一切通用しません。
定期報告の「虚偽」と「未提出」の罠
特定技能制度では、支援の実施状況や賃金の支払い状況を定期的に入管へ報告する義務があります(2025年4月の改正により年1回に変更)。この書類作成を支援機関に丸投げし、中身を確認せずに実印を押している会社が少なくありません。
実際には行われていない面談を「実施した」と報告する、未払いがあるのに「全額支払った」と報告する——これは明確な虚偽報告です。入管の立ち入り調査では、報告書の内容と外国人の供述、実態が照合されます。そこで矛盾が発覚した瞬間、貴社は「不正行為」の主体としてリストアップされます。
▷ 関連記事:Vol.58 虚偽申請の代償。書類の「書き換え」と「黙認」が招く、刑事罰と5年間の受け入れ停止。
「5年間の受入れ停止」を招く監督不届き
支援の懈怠や虚偽の報告が認定された場合、貴社は「特定技能所属機関としての義務を適正に履行していない」とみなされます。欠格事由に該当すれば、処分から5年間、一切の特定技能外国人を受け入れることができなくなります。
委託先のミスであっても、雇用ラインが全滅し既存の外国人が全員いなくなる。支援機関は「契約解除」で済みますが、貴社には「廃業の危機」が残ります。これが「丸投げ」の代償です。
▷ 関連記事:Vol.59 監査と立ち入り調査への備え。現場の「逃げ隠れ」が招く、即時の受入れ停止。
2025年4月改正で強化された2つのルール——知らないと危険
2025年4月の制度改正で、支援に関して新たに2つのルールが追加されました。
①支援が実施できない場合の届出が義務化
自社支援を行っている場合、何らかの理由で支援計画通りの支援ができなくなった場合は、14日以内に「支援実施困難届出」を提出する義務があります。面談が実施できなかった、生活上の課題を社内で解決できず行政機関に相談した——こういったケースが対象です。登録支援機関に全部委託している場合はこの届出は不要です。
②登録支援機関の再委託が禁止
登録支援機関が受託した支援業務を、さらに別の業者に再委託することが明確に禁止されました。「うちの支援機関がちゃんとやっているか」を確認する義務は引き続き貴社にあります。
【まとめ】支援の丸投げで社長が覚えておくべきこと
- 支援を外注しても法的責任は貴社にある。「知らなかった」は通らない
- 報告書の虚偽・未提出は貴社の「不正行為」として記録される
- 2025年4月から支援実施困難届出が義務化。支援機関の再委託も禁止になった
【もし不許可になっても、諦める前に「再構成」を】
ビザが下りない理由の多くは、書類の「説明不足」や「矛盾」にあります。不許可通知から「入管の本音」を読み解き、ロジックを組み直せば、再申請での許可は十分に可能です。
世田谷で10年、数々の難案件を扱ってきた羽生が、現在の状況を整理し、次の一手をアドバイスします。
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