社長さん!!あなた逮捕されますよ!!18 ~在留資格変更申請について2~

社長さん!!あなた逮捕されますよ!!/はぶ行政書士事務所の羽生です。

前回に続き、在留資格変更申請について書いていきます。
「ビザって、入社してから何とかなるんじゃないの?」
その一言が、社長を不法就労助長罪の被疑者にします。

【この記事の重要ポイント】

  • 留学生を採用するなら入社日「前」に変更許可が必要
  • 特定技能・高度専門職は転職のたびに変更申請が必要
  • 技人国などは変更不要でも「届出」義務と「就労資格証明書」がある
  • 面接で在留カードを確認する習慣が社長を守る

「入社してから申請すれば間に合う」――その考えが不法就労を生む

留学生が持っている「留学」ビザは、働くために出されたビザではありません。職種を問わず、就労系ビザへの切り替えなしに正社員として働かせることは不法就労です。そして雇った社長も不法就労助長罪に問われます。

変更申請の許可は入社日までに得ている必要があります。4月入社の場合は前年12月〜1月中の申請が推奨されており、年度末は入管庁の窓口が極度に混雑します。余裕をもって動かなければ審査が間に合いません。

なお、2026年1月現在、出入国在留管理庁より「在留資格『留学』から就労資格への変更申請を予定されている皆様へ」というお知らせも出ています。留学生採用を予定している社長は必ず確認してください。

▷ 関連記事:Vol.17 在留資格変更申請について1

「前の会社と同じ仕事だから大丈夫」――特定技能・高度専門職は別ルールです

中途採用で外国人を迎える場合、在留資格の種類によって手続きがまったく異なります。「仕事内容が変わらなければビザはそのまま」という思い込みは非常に危険です。

以下のビザは会社名が在留資格に紐づいているため、職務内容が同一でも転職のたびに変更申請が必要です。

  • 特定技能(1号・2号):転職ごとに変更申請必須
  • 高度専門職(1号):指定書に会社名が記載されているため、転職時は変更申請必須
  • 特定活動46号(本邦大学卒業者):契約機関が指定されているため、転職時は変更申請必須

また、職務内容自体がガラッと変わる場合(例:事務職→調理師)も、ビザの種類そのものを変える変更申請が必要です。「うちと同じ業種の会社から来るから問題ない」と判断して許可前に就労させると、それだけで不法就労になります。

▷ 関連記事:Vol.42 特定技能の転職と失踪・解雇の罠

「届出だけでいいビザだから安心」――14日以内の届出を怠ると罰金です

技術・人文知識・国際業務(技人国)や技能など、会社名が指定されていない一般的な就労ビザは、前職と活動内容(職種)が同じであれば、転職時に変更申請は不要です。次回の在留期間更新まで今のビザのまま働けます。

ただし「届出は不要」ではありません。転職から14日以内に、本人から入管に「所属機関等に関する届出」を提出してもらう必要があります(郵送・オンライン可)。怠ると20万円以下の罰金。次回更新で在留期間が短くなるリスクもあります。

さらに、義務ではありませんが就労資格証明書の取得を強く推奨します。「新しい会社の業務内容でも今のビザで適法です」という入管のお墨付きで、数年後の更新をスムーズにし、不法就労リスクを先回りして潰すことができます。

面接で在留カードを確認していますか? 社長の「知らなかった」は通用しない

採用面接の段階で、必ず在留カードの原本を確認してください。確認すべきポイントは3つです。

  • 留学」と記載されている → 入社日までに変更申請・許可取得が必須
  • 就労ビザで「特定技能・高度専門職・特定活動46号」と記載されている → 会社が変わるなら変更申請が必須
  • 就労ビザで「技人国・技能」等と記載されている → 仕事内容が同じなら変更申請不要。ただし14日以内の届出と、就労資格証明書の取得を推奨

在留カードを確認しなかった場合、「過失」として不法就労助長罪に問われるリスクが生じます。「知らなかった」「見ていなかった」は法的に免罪符になりません。

▷ 関連記事:Vol.12 不法就労助長罪とは何か

まとめ

  • 留学生採用は入社日「前」に変更許可取得が絶対条件。4月入社なら前年12月〜1月中が申請の目安
  • 特定技能・高度専門職・特定活動46号は転職のたびに変更申請が必要。職種が同じでも例外なし
  • 技人国などは変更申請不要でも、14日以内の届出は義務。就労資格証明書で更新リスクを先に潰す
  • 面接で在留カード原本を確認することが、社長を守る最初の防壁

【リスクを放置していませんか?対応は早いほど選択肢が残ります】

この記事を読んで「ひょっとして、うちも…」と感じた方へ。
その直感は正しいかもしれません。

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