社長!!あなた逮捕されますよ!!24 ~【通訳・翻訳の闇】「言葉ができるから」は魔法の杖じゃない! ~
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!/はぶ行政書士事務所の羽生です。
「コンビニで日本語が達者だったあの留学生、ウチで雇おう。ビザは『通訳』で出せばいい」
「実習生がたくさんいるから、その通訳係ってことにすれば入管も文句言わないだろう」
——その発想、数年前までは通っていたかもしれません。でも、もう完全にアウトです。
「翻訳・通訳」と書いて申請し、現場でライン作業をやらせる。この古典的な手口を、入管はもう見飽きるほど見ています。そして今、世論と制度の両方が、この手の偽装を許さない方向へ一気に動いています。今日はそのリアルをお話しします。
Contents
【この記事の重要ポイント】
- 「通訳ビザ」で現場作業は1秒もNG――ホワイトカラー専用資格の絶対ルール
- 「実習生の通訳係」という言い訳は、もう入管に通用しない
- なぜ今「審査激化」と「摘発」が予測されるのか
- 逮捕・倒産――偽装通訳が招く本当のコスト
「通訳ビザ」で現場作業は1秒もNG――ホワイトカラー専用資格の絶対ルール
まず大前提を押さえてください。「技術・人文知識・国際業務」(通称:技人国)は、単純労働(現業)を一切認めない在留資格です。
具体的に何がNGか。工場のライン作業、梱包、ピッキング、飲食店の配膳、ベッドメイク、レジ打ち――これらは全部アウトです。「手が空いた時だけ手伝う」という兼務もアウト。技人国はホワイトカラー(専門職)専用であり、ブルーカラー(現場作業)を行う資格は一切ありません。
「ウチは通訳として雇ってるんだから、たまに現場手伝うくらい問題ないでしょ」――この感覚が一番危ない。入管が見ているのは契約書の肩書きではなく、実際に何をやっているかです。作業着を着てラインに入っていれば、それはもう通訳ではなく作業員です。
▷ 関連記事:Vol.5 在留資格「技術・人文知識・国際業務」とは?
「実習生の通訳係」という言い訳は、もう入管に通用しない
「ウチは技能実習生がたくさんいるんで、通訳係が必要なんです」――この理屈、入管の審査官は二つの角度から崩しにきます。
一つ目は業務量の矛盾です。実習生への指示出しや通訳だけで、本当に1日8時間、週5日のフルタイムが埋まりますか?実習生が黙々と作業している間、その「通訳」は何をしているんですか?棒立ちですか?――審査官はここを冷静に突いてきます。1日のスケジュール、1週間の業務分担を出させて、通訳業務の実体がどれだけあるかを数字で詰めてきます。
二つ目は実態の矛盾です。これは現場に踏み込まれたら一発でバレます。作業服を着て、実習生と横並びで同じ作業をしている――この光景を入管が見たら、もう言い訳は効きません。「通訳」と「作業員」の境界は、本人の動きが全部物語ります。
もう一点お伝えしておきます。令和8年4月15日以降、技人国のカテゴリー3・4で「翻訳・通訳」など言語能力を用いる業務に従事する場合は、CEFR・B2相当(日本語ならJLPT N2以上等)の言語能力を証する資料の提出が必要になりました。「日本語が話せるから通訳」では、もう書類すら通らない時代です。
▷ 関連記事:Vol.34 なぜコンビニや単純事務でビザが下りないのか?
なぜ今「審査激化」と「摘発」が予測されるのか
「昔はこのやり方でビザが下りた」――その成功体験、本当に危ないです。なぜ今、これほどまでに状況が変わったのか。理由はシンプルで、「アメとムチ」が揃ってしまったからです。
国は数年前、現場作業ができる正規のビザ「特定技能」を作りました。さらに2027年4月からは「育成就労制度」もスタートします。これは国からの明確なメッセージです。「現場で働かせたいなら、隠れずに堂々と正規ルートを使いなさい」――これが「アメ」です。
正規ルートが用意された以上、国はもう抜け道(偽装通訳)を見逃す理由がありません。「合法的な特定技能があるのに、なぜわざわざ技人国で申請するんですか?低賃金や重労働を隠したいから、技人国の通訳で出してるんじゃないですか?」――入管はこのロジックで徹底的に詰めてきます。これが「ムチ」です。
さらにここに、政治と世論の追い風が加わります。永住者の税金未納による許可取り消し、不法滞在者への取り締まり強化――最近のニュースを見ていれば、世論が「ルールを守らない外国人と、それを雇う企業」に対して非常に厳しくなっているのがわかるはずです。政治家も入管も、世論には逆らえません。摘発のターゲットとして最も目立つのが、数も多く実態の不透明な「偽装通訳」なのです。
「今までバレなかったから」は、もう通用しません。
逮捕・倒産――偽装通訳が招く本当のコスト
もし摘発されたら、何が起きるか。具体的に並べます。
まず不法就労助長罪。社長個人に対して、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。これは会社ではなく経営者本人の刑事責任です。
次に企業のブラックリスト入り。摘発された会社は、向こう5年間、技能実習も特定技能も一切受け入れられなくなります。人手不足で外国人材に頼ってきた会社にとって、これはほぼ事業継続の危機です。
そして見落とされがちですが、本人にも在留資格取消し・退去強制のリスクがかかります。雇われた外国人本人にとっても人生を左右する処分です。「ウチが少し融通きかせるだけ」のつもりが、相手の人生まで壊しかねないのです。
正規ルートに切り替える鉄則を最後に整理します。
・現場作業を任せたいなら「特定技能」一択。技人国では1秒もダメ。
・「通訳」で申請するなら、フルタイムを埋められるだけの業務量(翻訳、海外取引、マニュアル作成等の専門業務)を準備する。
・「日本語ができる=通訳ビザ」ではない。大卒または3年以上の実務経験+言語能力の証明が必須。
・「グレーゾーン」はもう存在しない。激辛審査の時代だと腹をくくる。
【今回のまとめ】
- 技人国の「通訳」で現場作業をさせる偽装は、もう入管に通用しない。正規ルートが整備された以上、ムチが本気で振られる時代になった。
- 令和8年4月15日以降、翻訳・通訳業務での技人国申請には言語能力証明書類の提出が必須化された。「日本語ができるから」では書類段階で止まる。
- 摘発されれば、社長個人に懲役・罰金、会社には5年間のブラックリスト、外国人本人には退去強制。「みんなやってる」は最も危険な思考停止。
【リスクを放置していませんか?逮捕されてからでは遅すぎます】
この記事を読んで「ひょっとして、うちも…」と感じた方へ。
その直感は正しいかもしれません。
外国人雇用のコンプライアンス違反は、知らなかったでは済まされず、経営者が刑事責任を問われるケースが実際に起きています。
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| ステップ | 内容 | 費用(税込) |
|---|---|---|
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| 2. 適正化・書類作成 | 診断で発見した問題を解消する手続き・書類をイチから整えます | 66,000円 |
| 3. 申請・管理代行 | 入管への申請と、その後の審査対応をプロが並走して完遂します | 33,000円 |
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