社長さん!!あなた逮捕されますよ!!20~在留期間更新許可申請~
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。
「一度許可が出たんだから、次も大丈夫だろう」
その油断が、ある日突然「不法就労助長罪」として社長であるあなたに降りかかります。
在留期間の更新は自動でも保証でもない。「うっかり」が刑事責任に直結する手続きです。
Contents
【この記事の重要ポイント】
- 「前回と同じ条件」でも更新が通らないケースがある
- 期限を1日でも過ぎれば、その瞬間から社長は犯罪者を雇っていることになる
- 申請は「3ヶ月前」がスタートライン。ギリギリは危険行為
- 「特例期間」を正しく使えば、審査中でも適法に働かせ続けられる
「前回と同じだから大丈夫」——その楽観が不許可を招く
在留期間更新許可申請は、入管庁が「許可した当初の条件が今も維持されているか」を改めて審査し直す手続きです。前回の許可がそのまま引き継がれるわけではありません。
審査では、前回申請時からの変化が精査されます。職務内容がズレていないか、給与水準は適正か、企業の経営状況は健全か。本人の素行として、住民税や社会保険料の納付状況まで確認されます。近年は「公的義務の履行」への審査が特に厳格化しており、税金・保険料の滞納があれば不許可や在留期間の短縮(5年→1年など)というシビアな判断が下されます。
「現状維持だから通るはず」は通用しない時代になっています。
▷関連記事:Vol.17 在留資格変更申請について①、Vol.18 在留資格変更申請について②
「1日の遅れ」が社長を犯罪者にする——期限切れの恐怖
実務上、最も警戒すべきリスクが「オーバーステイ(期限切れ)」です。在留期間を1日でも過ぎた瞬間、その外国人は不法残留者となります。そして、その状態で就労を継続させた社長には不法就労助長罪が適用されるリスクが生じます。
この罪は「うっかり忘れていた」という過失であっても免責されません。経営者には、所属する外国人の在留期限を正確に把握し、適切に更新させる管理責任があります。知らなかったでは済まされないのです。
▷関連記事:Vol.11 不法就労助長罪について①、Vol.12 不法就労助長罪について②
「3ヶ月前」がスタートライン——ギリギリ申請は危険行為
在留期間の更新申請は、期限の3ヶ月前から受付されます。この3ヶ月前がスタートラインです。
ギリギリに申請すると何が起きるか。入管庁から追加資料の提出を求められた場合、対応に時間を取られて気づけば期限を過ぎていた——という事態が現実に起きています。「提出したから大丈夫」ではなく、「受理されてから」が特例期間のスタートです。
社内で外国人スタッフ全員の在留期限をリスト化し、3ヶ月前にアラートが鳴る仕組みを今すぐ作ってください。本人任せにしないことが経営者の管理責任です。
▷関連記事:Vol.4 在留カードについて
「特例期間」を正しく理解して、申請中の空白リスクをゼロにする
期限内に申請を受理させていれば、審査中に在留期限が到来しても、結果が出るまでの間(または期限から2ヶ月が経過するまで)は、引き続き適法に滞在・就労することができます。これを「特例期間」と呼びます。
この権利を得るための条件は、「期限内に申請が受理されていること」だけです。逆に言えば、期限を1日でも過ぎてから申請しても特例期間は発生しません。早めに申請することが、この保護を使える唯一の条件です。
「特例期間があるから多少遅くても大丈夫」という理解は完全な誤りです。特例期間は「早めに申請した人へのご褒美」であって、ギリギリ申請への救済措置ではありません。
まとめ
- 更新申請は「再審査」であり、前回の許可は今回を保証しない。給与・職務・税金の変化が不許可や期間短縮を招く
- 在留期限を1日でも過ぎれば不法残留。就労させ続けた社長は不法就労助長罪のリスクを負う。「うっかり」は免責にならない
- 申請は3ヶ月前がスタートライン。期限内に受理されれば特例期間が発生し、審査中も適法に就労できる
【リスクを放置していませんか?対応は早いほど選択肢が残ります】
この記事を読んで「ひょっとして、うちも…」と感じた方へ。
その直感は正しいかもしれません。
外国人雇用のコンプライアンス違反は、知らなかったでは済まされず、経営者が刑事責任を問われるケースが実際に起きています。
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