社長さん!逮捕されますよ!!7 ~「技術・人文知識・国際業務」で提出する書類~

社長さん!!あなた逮捕されますよ!!/はぶ行政書士事務所の羽生です。

「外国人を採用したいけど、書類って何を用意すればいいの?」
その前に、社長さん、まず確認してほしいことがあります。
御社の規模によって、提出しなければならない書類がまったく違います。

【この記事の重要ポイント】

  • 雇用先企業は4つのカテゴリーに分類され、カテゴリーごとに提出書類が異なる
  • カテゴリー3・4は決算報告書まで求められ、会社自体も審査される
  • 令和8年4月15日以降、カテゴリー3・4にはさらに追加書類が必要になった
  • 書類を揃えるだけでは不十分——単純労働をさせるつもりなら許可は出ない

「うちは中小だから書類なんてたいしてないでしょ」

残念ながら、その逆です。規模が小さい会社ほど書類は多くなります。

入管は、「技術・人文知識・国際業務」(技人国)の申請において、雇用先企業を次の4つのカテゴリーに分類し、それぞれ提出書類を変えています。

カテゴリー 該当する会社・機関(主なもの)
カテゴリー1 上場企業、保険業相互会社、国・地方公共団体、独立行政法人、特殊法人・認可法人、公益法人、イノベーション創出企業など
カテゴリー2 前年の源泉徴収税額が1,000万円以上ある法人・個人、または在留申請オンラインシステムの利用承認を受けた機関
カテゴリー3 前年分の法定調書合計表を提出した法人・個人(カテゴリー2を除く)
カテゴリー4 上記1〜3のいずれにも該当しない法人・個人(新設会社・個人事業主など)

私のイメージではこうです。

  • カテゴリー1:会社四季報に載るような企業やお役所——社会的信用が高い機関
  • カテゴリー2:ある程度の規模がある会社
  • カテゴリー3:きちんと納税している会社
  • カテゴリー4:新しい会社や個人事業主

カテゴリー1・2は提出書類が少なく済みます。しかしカテゴリー3・4は、会社の登記事項証明書に加えて決算報告書まで提出が必要です。

「なぜ決算書まで出さないといけないんですか?」

入管は、申請する外国人だけでなく、受け入れる会社自体も審査します。

理由はシンプルです。会社が倒産すれば、外国人は失業して在留資格の根拠を失います。そういう事態を入管は避けたい。だから経営状態を確認するのです。

赤字の会社や債務超過の法人は、理由書でその背景をきちんと説明することをお勧めします。在留資格の観点からは、赤字・債務超過は審査に直接影響します。諸事情はあるとは思いますが、できる限り避けることを強くお勧めします。

▷関連記事:Vol.6 技術・人文知識・国際業務の要件について

「書類を全部揃えれば許可が出る」——それは大きな誤解です

提出書類の一覧に載っているものを揃えれば大丈夫、と思っている社長さんは要注意です。

場合によっては、求められていない書類を追加で提出することがあります。それはどういう場合か。採用予定の外国人にやってもらう仕事が、「技術・人文知識・国際業務」の範囲にきちんと該当していると、入管に説明しきる必要があるときです。

技人国で認められる仕事は、ざっくりいえば「ホワイトカラーの仕事」です。単純労働——しばらく働けば誰でもできてしまうような作業は認められません。PCを使う仕事でも、単なるデータ入力は該当しません。

実態として、技人国の在留資格を持ちながら単純労働に就かせている会社は非常に多い。入管もよく分かっています。だから審査の目線は常に「単純労働をさせるつもりではないか?」です。

事前に「これは技術・人文知識・国際業務に該当する仕事です」と書面で説明しておくことが、許可への近道になります。何をどう説明すべきかは案件によって違いますので、迷ったらご相談ください。

▷関連記事:Vol.5 在留資格「技術・人文知識・国際業務」とは?

【重要】令和8年4月15日以降、カテゴリー3・4の提出書類がさらに増えました

2026年4月15日以降の申請から、カテゴリー3または4に該当する会社には追加書類の提出が必要になりました。主な変更は2点です。

  • 代表者に関する申告書(新設):申請者を契約通りの業務に従事させることを、会社の代表者が申告する書類
  • 日本語能力証明資料:通訳・翻訳など日本語を使う対人業務に就かせる場合、CEFR B2相当(JLPT N2以上など)の証明資料

「今まで同じ書類で通ってきたから今回も大丈夫」は通用しません。経過措置はなく、申請日が4月15日以降かどうかが基準です。更新・変更申請も対象になります。

自社がカテゴリー3・4に当たるかどうか、まずそこから確認してください。

【この回のまとめ】

  • 技人国の提出書類は会社のカテゴリーで決まる。カテゴリー3・4は決算報告書まで求められ、会社自体も審査対象になる
  • 書類を揃えるだけでは不十分。単純労働をさせる予定なら、どれだけ書類を出しても許可は出ない
  • 令和8年4月15日以降、カテゴリー3・4には代表者申告書などの追加書類が必要。更新・変更申請も対象

 

 

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