社長さん!!あなた逮捕されますよ!!19 ~就労資格証明書について~

社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。

「ビザの期限もあと2年、前職でもエンジニアをやっていた人材です。即戦力ですよ!」

採用担当者からそんな報告を受けたら、社長は「じゃあすぐ手続きを」と判断するはずです。でもそこに、外国人雇用で最も経営リスクが潜む落とし穴があります。

「前の会社で取ったビザ」は、御社での仕事を保証していません。入管が許可を出したのは、あくまで前の会社・前の仕事内容に対してです。その「残り期間」を信じて雇い続けた結果、数年後の更新時に「不許可」と「不法就労」が同時に降りかかるケースが実際に起きています。

【この記事の重要ポイント】

  • 「ビザの残り期間」だけ見て採用すると、なぜ数年後に経営リスクになるのか
  • 「就労資格証明書」とは何か。なぜ中途採用のたびに取るべきなのか
  • 証明書を取らずに雇い続けると、更新時に具体的に何が起きるのか
  • 1,200円の手数料で、経営リスクを入社前に消す方法

「前の会社でもやっていたから大丈夫」——その思い込みが命取りです

まず大前提として知っておいてください。在留カードに記載されたビザの期限は、「前の会社での仕事内容」に対して入管が許可を出したものです。会社が変われば、許可の前提が変わります。

日本の入管法は、活動内容を非常に細かく規定しています。前職で「ITエンジニア」としてビザを取っていた人が、御社で「CADオペレーター兼通訳兼事務」として働く場合、社長の感覚では「似たような専門職」でも、入管の基準では「このビザの範囲外」と判断されるリスクがあります。

「同じような仕事」「似た職種」という感覚的な判断は、入管には通用しません。

▷ 関連記事:Vol.17 在留資格変更申請について1 ▷ 関連記事:Vol.18 在留資格変更申請について2

「2年後の更新」で初めて発覚する——その時は手遅れです

問題はすぐには見えません。怖いのは2〜3年後、「ビザ更新のタイミング」です。

入管は更新申請の際に、直近の就労内容を審査します。そこで「許可された活動と違う仕事をしていた」と判断されれば、更新は不許可になります。その瞬間、御社は2つの重い事実を同時に背負います。

ひとつは、貴重な戦力を突然失うこと。もうひとつは、意図せず「不法就労」をさせていたという事実です。

「知らなかった」では済まないのが不法就労助長罪です。善意で雇っていても、会社の法的責任は問われます。真面目に経営している社長が最も避けたい事態が、「残り期間のあるビザ」の中途採用で起きています。

▷ 関連記事:Vol.11 不法就労助長罪について1 ▷ 関連記事:Vol.12 不法就労助長罪について2

「就労資格証明書」は、入管が事前に出してくれる”お墨付き”です

このリスクを入社前に封じ込める制度があります。それが「就労資格証明書(しゅうろうしかくしょうめいしょ)」の取得です。

一言で言えば、「御社での仕事内容は、今のビザの範囲内ですよ」と入管が正式に認めてくれる証明書です。取得することで3つのメリットがあります。

第一に、次回の在留資格更新がスムーズになります。転職時点で入管の審査を通過しているため、数年後の更新で「後出しジャンケン」が起きません。第二に、不法就労リスクを完全に封じられます。万が一、入管の調査が入っても「国が認めた適正な雇用」として堂々と示せます。第三に、社員本人が安心して働けます。「自分のビザは今の仕事で本当に大丈夫か」という不安がなくなれば、パフォーマンスにも差が出ます。

費用は1,200円。義務でないからこそ、「知っている会社」だけが得をします

就労資格証明書の取得は、法律上の義務ではありません。手数料(印紙代)はわずか1,200円程度です。義務でないが故に、多くの会社がこの手続きを知らないまま雇用を続けています。逆に言えば、知っている会社だけがリスクを回避できる仕組みです。

「雇用契約を結んでから、実はビザが下りない仕事内容だった」と判明しても、その時点では手遅れです。採用を検討している段階、遅くとも入社前のタイミングで、行政書士に「今のビザでこの仕事はいけるか」を確認する——これが御社を守る最も確実な一手です。

「前の会社でもやっていたから大丈夫」という思い込みは、今日から捨ててください。

【まとめ】

  • 在留カードの有効期限は「前の会社・前の仕事」に対して出た許可。御社での仕事が同じ範囲とは限らない
  • 問題が発覚するのは数年後の更新時。その時点で戦力喪失と不法就労の事実が同時に降りかかる
  • 「就労資格証明書」は1,200円で取れる入社前のお墨付き。中途採用の際には必ず取得を検討してほしい

【リスクを放置していませんか?対応は早いほど選択肢が残ります】

この記事を読んで「ひょっとして、うちも…」と感じた方へ。
その直感は正しいかもしれません。

外国人雇用のコンプライアンス違反は、知らなかったでは済まされず、経営者が刑事責任を問われるケースが実際に起きています。

世田谷で在留資格専門10年の当事務所では、御社の雇用状況をプロの目で確認する「3段階のサポート」を提供しています。

ステップ 内容 費用(税込)
1. コンプライアンス診断 現状のリスクを調査し、改善点を特定します 33,000円
2. 適正化・書類作成 診断に基づき、適正な書類と管理体制を再構築します 66,000円
3. 申請・管理代行 入管対応からその後の更新まで、プロが並走します 33,000円

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