社長さん!!あなた逮捕されますよ!!Vol66 ~外国人の方をアルバイト採用するときに気を付けること~
社長さん!!あなた逮捕されますよ!!
はぶ行政書士事務所の羽生です。
先日、お客様から外国人の方のアルバイト採用についてご相談がありました。
その質問をお受けしていて、これは記事にして多くの方に知っていただいた方がいいと思いました。
なので今回は、外国の方をアルバイトで採用しようとするときに、気を付けるべきことについて書いていきたいと思います。
外国人をアルバイトで雇うとき、日本人と同じ感覚で面談していませんか。実は、外国人バイトの面談には、日本人にはない”落とし穴”があります。
しかもその落とし穴は2種類。一つは「本人が嘘をついている」可能性。もう一つは「嘘はついていないが、必要な情報が全部そろっていない」可能性です。
このどちらかを見落とすと、雇えるはずの人を逃したり、逆に不法就労助長で社長であるあなた自身が逮捕されたりします。今日は、私が実際に面談の現場で出くわした話を交えてお伝えします。
Contents
【この記事の重要ポイント】
- 「外国人も、日本人と同じように面接すればいいんでしょ?」
- 「本人が”大丈夫です”って言ってるんだから、いいでしょ?」
- 「在留カードの期限が切れてる=アウト、でしょ?」
- 「”申請中です”って言ってたから、問題ないでしょ?」
「外国人も、日本人と同じように面接すればいいんでしょ?」
社長がよくやる勘違いが、これです。日本人バイトと同じ目線で、適性・シフトに入れるか・人柄だけを見て採用してしまう。働けるのは当たり前、という前提で面談している。
でも外国人は、その前にもう一つ確認することがあります。「そもそも、その人にその仕事をさせていいのか」です。具体的には、就労できる在留資格か、どんな仕事ならできるか、何時間まで働けるか。その答えは、在留カードや指定書に書いてあります。ここを飛ばして雇い、相手が実は働けない人だったら、不法就労助長に問われるのは社長、あなたです。
だから正しい順番はこうです。適性や人柄を見る前に、まず在留資格の確認。それが済んでから、はじめて日本人と同じ面接に入る。順番が逆になった瞬間に、リスクを抱え込みます。
「本人が”大丈夫です”って言ってるんだから、いいでしょ?」
本人が「大丈夫です」と言うから信じる。これも危ない勘違いです。残念ですが、嘘をついたり、都合の悪いことを隠したりする人がいます。日本人バイトの面談ではあまり意識しないところです。
実際にあった話です。ある会社を技人国(技術・人文知識・国際業務)の申請で訪問していたとき、「これからアルバイトの面接があるので、一緒に見てもらえないか」と頼まれ、同席しました。話を進めるうちに、その方が難民申請中だと分かった。ところが、本人はそのことをはぐらかそうとしたのです。そこで私が「では今から入管に確認しましょう」と、その場で電話をかけようとしたら、帰ってしまいました。もし私がその場にいなければ、この会社はそのまま採用していたかもしれません。
難民申請中の方は、多くが「特定活動」という在留資格になります。ただし、特定活動は必ずしも就労できる在留資格ではありません。申請後の振り分けで、就労できる区分とできない区分に分かれます。仮放免の状態なら、原則として就労できません。
だから正しい順番はこうです。本人の「大丈夫です」を信じない。在留カードや指定書に書かれた「就労の可否」を、社長自身の目で確認する。少しでも曖昧なら、雇わない。これが鉄則です。
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「在留カードの期限が切れてる=アウト、でしょ?」
ここからは、嘘がなくても起きる落とし穴です。社長がやりがちなのは、カードの期限や記載を見て、反射的に「これはアウトだ」と断ってしまうこと。本人に悪気はなく、社長のほうも善意で慎重にしているつもり。でも、その早とちりで、雇えるはずの人を逃します。
実際にはこういうケースがあります。
(1)期限切れに見えても、実は合法なことがある。在留期限が来る前に、本人が更新や変更を申請していれば、結果が出るまで、または在留期限から2か月が過ぎるまでの早いほうまで、引き続き適法に在留でき、就労もできます(「特例期間」といいます)。つまり、カードの期限が切れていても合法、というケースがある。ここで「期限切れだからダメ」と反射的に断ると、雇えるはずの人を逃します。
(2)オンライン申請だと、カードに”申請中”の記載が付かない。窓口で申請した場合は、在留カードの裏面に申請中である旨が記載されます。ところが、オンラインで申請した場合は、この記載が付きません。だからカードだけ見ると「申請の形跡なし=アウト」に見えるのに、実はオンラインで申請済みで合法、ということが起こります。
だから正しい順番はこうです。期限切れに見えても即断しない。更新・変更を申請しているか、受付メールや受付番号、特例期間の有無を確認してから判断する。「見た目アウト」と「本当にアウト」は別物です。
「”申請中です”って言ってたから、問題ないでしょ?」
逆に、「申請中です」と聞いて、そこで安心してしまうのも勘違いです。本人も「申請中だから大丈夫」と思い込んでいる。悪意がないぶん、かえって見落としやすい。
実際に私が確認したケースです。「申請中だから問題ない」と聞いていたのですが、よく見ると引っかかる点が二つありました。一つは申請の日付。特例期間は長くても2か月なので、申請から時間が経ちすぎていれば、もう特例期間が切れて不法滞在になっている可能性があります。もう一つは、その申請が「更新」ではなく「変更」だったこと。変更の場合、特例期間中にできるのは”前の在留資格の活動”だけで、これからやらせたい新しい仕事は、許可が下りるまでさせられないことがあります。だから私は、本人に事実を一つずつ確認するための質問シートを作りました。
だから正しい順番はこうです。「申請中です」「大丈夫です」をそのまま受け取らない。いつ・何を・どう申請したのか(更新か変更か、申請の日付)を、一つずつ確認する。「申請中」の一言で、判断を止めてはいけません。
【今回のまとめ】
- 外国人バイトの面談は、日本人とは違う。適性や人柄の前に「そもそも、その仕事をさせていいか(在留資格)」を必ず確認する。
- その確認には2つの落とし穴がある。①本人が嘘をついている・隠している可能性。②嘘はなくても、必要な情報が全部そろっていない可能性(期限切れでも合法・オンライン申請・更新か変更か)。
- どちらも、本人の自己申告を鵜呑みにせず、在留カード・指定書・申請の受付記録で裏を取る。迷ったら、雇う前に確認・相談。雇ってしまってからでは、不法就労助長として社長本人が刑事責任を問われる(罰則は現行で3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金。2027年4月1日からは5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金に引き上げ)。
【「うちは大丈夫か?」と思ったら、その直感は当たっています】
外国人雇用のコンプライアンス違反は、「知らなかった」では済まされません。経営者本人が刑事責任を問われる例が、現実に起きています。
でも、この記事を読んでいる時点で、あなたはまだ間に合う側にいます。対応は早いほど、打てる手が残ります。
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〔ここから先は、相談のあと・必要になった場合だけの話です。今すぐ申し込むものではありません〕
| ステップ | 内容 | 費用(税込) |
|---|---|---|
| 1. コンプライアンス診断 | 現状のリスクを調査し、改善点を特定 | 33,000円 |
| 2. 適正化・書類作成 | 適正な書類と管理体制を再構築 | 66,000円 |
| 3. 申請・管理代行 | 入管対応からその後の更新まで並走 | 33,000円 |
